本田(HONDA)上場後初の赤字になるのは何故か?
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ホンダは2026年3月期の決算において、上場以来初となる**約6900億円の純損失(赤字)**を計上する見通しです。わずか1ヶ月前に発表していた黒字予想(約3000億円)から一転、約1兆円の下方修正となりました。その理由と経営陣の判断、中小企業への教訓を解説します。
ホンダが大赤字に転落した理由:EV戦略の「損切り」
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世界的なEV失速への対応(損失の先出し): ホンダはこれまで世界の潮流に合わせて電気自動車(EV)開発にフルベットしてきましたが、アメリカ市場などでEVの普及が想定よりも鈍化。このため、約2.5兆円と見込まれるEV関連事業の損失(開発中止や発売見送りなど)を、今期と来期に前倒しで計上することを決断しました。今期はそのうちの約1.2兆円を計上します。
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「損切り」としての評価: 2月時点では黒字を見込んでいましたが、1ヶ月で損失計上を決断したのは、ずるずると開発を続けて損失を拡大させるよりも、早期に「損切り」をするという経営判断(ワインの法則)であり、ある意味で良い決断と言えます。
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財務面の安全性: 約1.7兆円のキャッシュ(現金)は減りますが、元々4兆円のキャッシュを持っているため、すぐに倒産するような危機ではありません。
その他の要因と今後の展望
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F1での不振: エンジンのホンダと言われながら、アストンマーチン・ホンダとして参戦するF1では、エンジンの振動問題などで苦戦しており、乾燥もままならない状態です。
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ハイブリッドへの回帰: EV事業を縮小し、当面はトヨタが強みを持つハイブリッド車の開発に注力する方針に転換します。
中小企業が学ぶべき教訓
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ユーザーニーズの真の見極め: EVが普及したのは補助金があったからであり、消費者が本当にEVを求めていたわけではありませんでした。補助金などの政策に左右されず、本当のお客様のニーズを掴むことが重要です。
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依存のリスク: ホンダはアメリカ市場に依存しており、その市場の動向(補助金打ち切りや環境規制の緩和)で大打撃を受けました。中小企業も特定の元請けや太客に頼りすぎるのは危険です。


